犬がたばこを食べた!誤飲の際の対処法は?致死量や中毒症状についても

たばこ 誤飲 中毒 致死量

喫煙は人体に有害、というのは、もはや常識となりました。

そんなタバコの誤飲は、犬の誤飲の中でも10%という高い割合を占めると言われています。
タバコが愛犬の体内に入ってしまうなんて、考えただけでも恐ろしいことです!

ここでは、犬がタバコを誤飲した際の中毒症状、対処法、致死量についてお話しします。

タバコに含まれる危険な成分

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タバコには4000種類もの化学物質が含まれ、そのうち200種類が有害な化学物質、60種類が発がん性物質だと言われています。
タバコの3大成分として知られているのが、下の3つです。

・ニコチン
・タール
・一酸化炭素

どれもこれも、生物の体に害を及ぼすもyのなのですが、特に危険なのがニコチンです。

ニコチンの恐ろしさ

ニコチンはタバコの葉に含まれています。
即効性の強い、特に神経細胞に作用する毒を持っていて、麻痺などを引き起こします。
また、ニコチン自体は発がん性はないものの、ニコチンが体内で代謝される際にできるニトロソアミンには発がん性があるようです。

ほぼ全ての生物に対して毒性を発揮するため、殺虫剤にも使用されているほどです!

「タバコ中毒」とは

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犬がタバコを食べて中毒症状を起こすことを、「タバコ中毒」とか「ニコチン中毒」と呼びます。
タバコ中毒は、この恐ろしいニコチンをどのくらい摂取したかが問題となってきます。

犬がタバコを誤飲したときの症状と対処法は?

タバコ中毒の症状には段階があります。

《嘔吐》

まずは嘔吐があることが多いようですので、とにかく吐かせましょう。
基本的に、ニコチンは胃では吸収されませんが、小腸までニコチンが達してしまうと急激に体内への吸収が進んでしまいます。
しかしタバコを誤飲したはずなのに嘔吐がない、という場合は逆に危険です!

小腸に達する前に強制的にでも全部吐き出してしまうと良いでしょう。

吐き出させることについては、自宅での応急処置ではなく動物病院に相談しましょう。
タバコの誤飲は吐き出させるのがとても難しいのです。
なぜなら、ニコチンは水に溶けやすく、水に溶けることで腸での吸収も早くなります。
そのため、一般的に家庭での応急処置として行われているやり方(食塩水やオキシドールをうすめたもの)では、逆に危ないからです。

動物病院に連絡して、指示を仰ぎましょう。

《初期症状が出始める》

誤飲してからだいたい15~40分くらいで下記のような症状が現れます。
このような症状は、軽度の中毒症状が出始めているといえます。

・嘔吐、下痢
・よだれがすごい
・興奮
・ふるえ
・幻覚、幻聴

《重度》

ここまでくると、重度な中毒に陥っていると思われます。

・血便
・血尿
・呼吸困難

一般的に、タバコが小腸・大腸を通過する時間として4時間経っても症状が見られない場合は、問題ないと言われています。
しかしタバコの誤飲は命に関わりますので、くどいようですが誤飲がわかったら直ちにかかりつけの獣医の先生に相談しましょう!

犬にとってのタバコの致死量について

タバコを「吸う」よりも「そのまま食べる」方が、多くのニコチンが体内に入ってしまいます。
もちろん、犬はタバコに火をつけて吸ったりせずに、そのまま直にニコチンを飲み込んでしまいます。

タバコの銘柄のニコチン量や犬の個体差にもよりますが、下記の量が目安です。

一般的に、犬の体重1kgに対して

・1~2mgで中毒症状
(小型犬でタバコ1/4本以上、中型犬で1/2本以上、大型犬で1本以上)
・8~12mgで致死量
(小型犬で2本以上、中型犬で4本以上、大型犬で8本以上)

といわれています。

タバコ1/4本でも、そのまま飲み込むなんて、考えただけでもゾッとしますね…

誤飲だけではない!犬にとってのタバコの危険

ここまで、誤飲に関して細かく説明してきましたが、日常生活の中には誤飲以外にも犬がタバコの危険にさらされる場面があります。

副流煙

私たち人間世界でも問題になっている副流煙。
犬たちにとってももちろん有害なものです。

飼い主が喫煙者の場合、犬の発がん率は1.5~6倍にもなると言われています。
中でも副鼻腔ガン肺がんのリスクが高く、また、喘息や鼻腔に関する病気の恐れもあります。

灰皿の水

先ほども触れましたが、ニコチンは水に解けやすいものです。
1時間で50~70%のニコチンが溶け出し、吸収がはやくなります。
そのため、灰皿の水などを飲んでしまった時は重篤なタバコ中毒を起こす恐れがあります。

ちなみに、人間の赤ちゃんの誤飲でも多いのが、「タバコの誤飲」だそうです。
タバコの危険性は、喫煙者のいる家庭だけではないようです。
外出先での副流煙はもちろん、外出先で落ちているタバコを拾って口に入れてしまうことも。

人間の赤ちゃんと同じように、好奇心旺盛な犬たちですから、犬が届くような場所には危険なものを置かないように身の回りを管理したいですね。

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