わんちゃんと一緒に生活をしていると、いろいろなしつけが気になりますよね。
トイレも待てもお手も…。
一体何が一番重要なの?と迷ってしまうほど。
実は、トイレや待てのトレーニングも必要ですが、同じように必要なのが「ハウストレーニング」です。
あまり聞いたことがないけど、本当に必要なの?と思われる方も多いはず。
今回は、このハウストレーニングの教え方やしつけのポイントについてお話します。
これを読めば、わんちゃんとの生活にメリハリがついて、もっと楽しくなるかもしれませんよ!
Contents
ハウストレーニングって何?
ハウストレーニング。
あまり聞きなれない言葉かもしれませんね。
わんちゃんを飼う飼い主さんにとって、ハウストレーニングよりも「お手」や「お座り」のようなしつけの方が慣れ親しんでいるかもしれません。
ハウストレーニングとは、わんちゃんをゲージやクレート、サークルなどの中に入れて生活させること。
必要時以外はその中で生活してもらうことです。
扉が閉まらないような入口からいつでも入れるようなベッドを置くだけでは、ハウストレーニングとは言いませんよ。
ハウストレーニングはかわいそう?
狭い場所に閉じ込めておくなんて、ハウストレーニングってかわいそう!と思われる方もいるかもしれません。
しかし、決してハウストレーニングはかわいそうではありません!
わんちゃんの祖先の狼は巣穴をほって生活していました。
暗くて狭い場所を安心して過ごす場所だと認識しています。
実は、わんちゃんもその本能を受け継いでいて、眠る時や怖いものから身を隠したい時に巣穴に行くととっても安心します。
もしわんちゃんがだだっ広い草原に身を隠すところが何もなく、常に周りを気にしながらビクビク過ごさなくてはならないとすると、こちらの状況の方がかわいそうだと思いませんか?
飼い主さんのお家では巣穴はありませんので、ゲージやクレート、サークルなどがそれにあたります。
ゲージは網になっていることが多く、壁がありませんので、布をかぶせてあげると少し暗くなり、わんちゃんが落ち着く空間ができあがります。
ハウストレーニングで助かる4つの状況
ハウストレーニングをしてあると、この4つの状況の時にとっても助かります。
- お客さんが来た時
- 飼い主さんがお出かけする時
- ペットホテルに預ける時
- 動物病院に入院する時
お客さんが来た時
来客は、わんちゃんにとって、自分が知らない人=怖いものと判断しがちです。
その時に、飼い主さんのそばでワンワン!と吠え続けることはありませんか?
わんちゃんのその怖いという不安を、いつものハウスがあると安心して過ごせます。
また、お客さんにかまってもらいたくてしょうがない!というわんちゃんにもこの方法は効きますよ。
飼い主さんがお出かけする時
飼い主さんがお出かけをする時、お留守番をしてもらいますよね。
その際に、お家の中でフリーにしたままのお留守番だと、何をされるかわかりません。
大事な家具を傷つけられたリ、食べてはいけない物を口にしたり、隠してあったオヤツを見つけて食べてしまったり…
帰宅した時に、お家の中がぐちゃぐちゃ!とならないように、ハウストレーニングをしてお留守番してもらえると助かりますね。
わんちゃんも快適な場所で安心して過ごせます。
ペットホテルに預ける時
飼い主さんがお泊りでの用事の時、ペットホテルに預けることがあると思います。
ペットホテルでは、散歩をしてもらうこともありますが、ほとんどの時間ゲージの中で過ごします。
この時にいつも家の中でフリーに過ごしているわんちゃんにとっては、それが当たり前になってしまうので、ゲージの中での生活はストレスになりがち。
預かってもらっている間吠え続けたり、ストレスでご飯も食べなかったり。
これでは安心して飼い主さんも預けられないですよね。
動物病院に入院する時
動物病院に入院するなんて、考えられないと思っていませんか?
備えあれば患いなしですよ。
一般的にも、避妊・去勢手術は行うのではないですか?
また、何か病気になった時、それだけでも辛いのに、普段慣れないゲージの中で過ごすことになると、わんちゃんは一層のストレスを抱えます。
普段からゲージの中で過ごせていれば、安心して過ごすことができ、病気も早く治るかもしれませんよね。
ハウストレーニングの教え方7つのステップ
大事なことは、わんちゃんにとってハウストレーニングが「閉じ込める場所」ではなく、「一番安心して過ごせる場所」となるように練習を重ねることが大切です。
そのための7つのステップがあるのです。
- わんちゃん専用のハウスを用意する
- ハウスに自分から入ってもらう
- わんちゃんをハウスに誘導させる
- 扉が開いてもハウスの中にいさせる
- ハウスの扉を閉める
- ハウスの扉を閉まったままにする
- ハウスの扉を閉まった状態を長くする
- では一つずつお伝えします。
わんちゃん専用のハウスを用意する
あまり大きすぎるハウスだと、わんちゃんが安心しません。
説明書きに〇kgのわんちゃんにと記載があるので、それを参考にしてもいいかもしれません。
大きさの目安としては、わんちゃんが入った時に無理なくUターンが出来る幅と奥行きがある事、立った姿勢を無理なくできる高さの物です。
その中に居心地の良いベッドや毛布、時間をかけて遊べるおもちゃやオヤツを用意しましょう。
ハウスに自分から入ってもらう
新しいハウスでは、わんちゃんも警戒心がいっぱいかもしれません。
その警戒心を解くために、わんちゃん自らハウスに入ってもらいます。
この時使用するのが、特別な美味しいオヤツかご飯。
10粒程度ハウスの中にばらまいて、わんちゃんが自分でハウスに入って食べるようにします。
最初は手前でOK。
だんだんと奥の方において、わんちゃんの体がすっぽり入るようにします。
この時、絶対に扉を閉めないようにしてください!
わんちゃんが「騙された!」と思って、次のハウストレーニングが難しくなりますよ!
わんちゃんをハウスに誘導させる
ハウスの警戒心を解いたら、次は飼い主さんがわんちゃんをハウスに誘導します。
決して首輪をもって力づくで行うなんてしないでくださいね!
まずは、飼い主さんが、先ほどの大好きなオヤツやご飯を手の中に握ります。
その匂いをわんちゃんに嗅がせながら、飼い主さんの手をハウスの奥の方へ入れます。
この時に、「ハウスだよ」など、ハウストレーニングの声かけも一緒にすると良いですね。
それにつられてわんちゃんがハウスの中に誘導され、自ら入るのを待ってください。
後ろ脚まで完全にハウスの中に入ったら、手に握っていたオヤツやご飯をほめながらハウスの中で与えます。
これを何度か繰り返し、飼い主さんの声かけや手での誘導でハウスの中に入ることに慣らしていきましょう。
扉が開いてもハウスの中にいさせる
ハウスに入ることに慣れましたか?
次は、扉が開いた状態でもハウスの中にいさせるトレーニングです。
先ほどの誘導の声かけや手でハウスの中に入ったら、愛犬がくるっと向きを変えてハウスから出てこようとします。
その出てくる直前のハウスの中でもう1回ごほうびを入れます。
この時はごほうびを投げてもかまいません。
出てくる前にごほうびをあげることで、「ハウスの中にいたほうがいいことがある!」と覚えてもらいます。
くるっと向きを変えて、わんちゃんがごほうびをハウスの中で待つようになったら成功です!
次のステップに行きましょう
ハウスの扉を閉める
先ほどの状態から、わんちゃんがハウスから飛び出ないことを確認しつつ、ゆっくりと扉を閉めます。
扉を閉めたら、ハウスの隙間から、ごほうびをあげましょう。
はじめはハウスの扉を閉める時間は1秒ほどでかまいません。
食べ終わったらすぐに扉を開けてあげます。
これを何度も繰り返し、ハウスの扉を閉める=閉じ込められるということではなく、ハウスの扉を閉める=いいことがある!と覚えさせましょう。
ハウスの扉を閉まったままにする
扉を閉めたままでも落ち着いていたり、次のごほうびを待っているようであれば大丈夫。
次は、ハウスの扉を閉めたままにしてみましょう。
その際、扉を閉めたまま、隙間からごほうびをあげます。
ごほうびをあげる間隔は、2秒、5秒、10秒…とだんだんと時間を長くしていきます。
途中で何度か扉を開けてわんちゃんを外に出してあげましょう。
そうすることで、わんちゃんは「いったん扉がしまっても、開けてくれると外に出れるんだ」と理解してくれるようになります。
ハウスの扉を閉まった状態を長くする
ここまでは簡単にいけたわんちゃんも、ハウスの扉が閉まった状態が長いと、少しハードルが高くなります。
焦らず、のんびり行っていきましょう。
ハウスの扉を閉めたまま、ごほうびをあげたり、少し経てばハウスから出してあげる。
この間隔を少しずつ、少しずつ長くしていきます。
時間をかけて食べることができるガムやコングなどのおもちゃがあると、わんちゃんも安心して長時間ハウスの中に入れますね。
ハウストレーニングのしつけのポイント
飼い主さんが大好きすぎるわんちゃんや、ハウストレーニングを急ぎ足のペースで行ってしまうと、ハウス=閉じ込められる空間と勘違いします。
ハウスに入ると出たい!出して!飼い主さんと遊びたい!!とハウスをガリガリ引っかいたり、嚙みついたり、吠えたり…と、問題行動を起こしがちです。
決して焦らず、先ほどのステップでちょっとつまづいたかな?と思ったら、一つ前や二つ前のステップに戻って練習してください。
長い時間かけてハウストレーニングをしても、そのしつけは一生ものです。
ハウスが怖いものとは思わないよう、ゆっくりと行ってくださいね。
最後に
群れ社会である犬の世界は、より多く、自分の意志で歩ける者がリーダーになるそうです。
家の中で放し飼いにしているわんちゃんと人間では、歩数が多いのは小さいわんちゃんですよね。
そうすると、わんちゃんが人間を超えてリーダーとなり、飼い主さんの言う事を聞かなくなります。
ハウストレーニングを行えば、人間の方の歩数が多いため、人間が主導権を握ることができますね。
わんちゃんと飼い主さんの良好な関係が築けるのです。
いかがでしたか?
わんちゃんに必要なハウストレーニングの必要性や教え方が分かっていただけましたでしょうか。
ぜひ実践をして頂いて、わんちゃんが安心して過ごせる空間ができると良いですね。
長い記事を読んでくださってありがとうございました。
あなたとその隣にいるわんちゃんがもっともっと両想いで幸せになりますよう、願っています!