玄関でお見送りをしてくれるわんちゃんにバイバイをして、玄関を閉める。
その途端にワンワン!キューンキューン!とまるで「行かないでよぉ」「連れてってよぉ」なんて声が聞こえたりすること、ありませんか?
しかし、留守番の最中もずっと鳴き続けているのはご近所さんにも迷惑だし、わんちゃんにも飼い主さんにもストレスが溜まってしまいます。
そもそも、
わんちゃんが留守番で吠える理由って何だろう?
無駄吠えしないようにするコツってあるの?
しつけで無駄吠えをなくすことはできるの?
今回は、留守番の時に気になるわんちゃんの無駄吠えの理由や、しつけで無駄吠えをなおすコツをお伝えします。
これを読めば、わんちゃんも飼い主さんもストレスの無いお出かけ&お留守番が出来るようになりますよ!
読みたい所へジャンプ
犬が吠える理由

ワンワン!ギャンギャン!クーンクーン。。。
犬は吠えます。
当たり前です。
その当たり前のことを勘違いしている飼い主さんの多いこと!
むしろ、吠えない犬なんていませんよ。
では、吠える理由は何だか考えたことはありますか?
大きく分けて以下の種類があります。
- 欲求
- 分離不安
- 恐怖
- 縄張り意識
- 痛み
- 認知症
- 他の犬の声などにつられて
では、一つずつ順番にご説明します。
欲求
一緒に遊びたい、お腹がすいた、散歩に行きたいなどなど、何かをして欲しい時に吠えます。
この時、吠えると同時に遊びたければおもちゃを見たり持ってきたりしますし、お腹がすいているのであれば、ご飯のお皿を眺めたり、ご飯中の飼い主さんの体にお手を何度もして催促する子もいますね。
比較的わかりやすい場面です。
分離不安
この「分離不安/ぶんりふあん」という言葉はあまり聞きなれないかもしれません。
飼い主もわんちゃんもお互いが好きすぎて、べったりの関係の時に多いです。
飼い主さんがわんちゃんに留守番をさせようものなら、わんちゃんがギャンギャン鳴きわめきます。
出掛けてから帰ってくるまでずっと鳴くこともしばしば。
少しでも姿が見えないと飼い主さんを探して部屋中をうろうろしたり、落ち着かなかったりというわんちゃんに多く見られます。
犬はもともと群れで暮らす動物なので、一人にされると不安になってしまいます。
しつけをすることで、この不安を取り除くことができるのですが、しつけされておらず、飼い主さんに依存して自立していないわんちゃんは、寂しくて不安で鳴いてしまいます。
恐怖
こちらはわかりやすいですね。
見知らぬ物や人が近づいてきたときにワンワン吠えてしまう。
人間でも怖い時は声が出ますよね。
それと一緒です。
また、怖いと感じる対象はわんちゃんそれぞれです。
人が怖いわんちゃんもいれば、雷が怖かったり、車の音が怖かったり。
わんちゃんの性格を見極めて、何に対して吠えているのかわかってあげましょう。
縄張り意識
犬には自分だけのテリトリーとして縄張りがあります。
親しい人・犬以外は、自分の縄張りに入って欲しくありません。
その縄張りに知らない人が来ると迷惑で、「侵入者が来たよ!」とワンワン鳴いて飼い主さんに知らせてくれます。
縄張り意識が強いわんちゃんは、家の中だけでなく、外を通る人や車にも吠えることがあります。
痛み
痛くて吠えるのは人間も痛くて声が出るのと一緒ですね。
こちらはしつけよりも、病院に連れて行ってあげてください。
病気やケガで何処かが痛い時は、ワンワン!という大きな鳴き声よりも、キューン…クーン…という小さな鳴き声の事が多いです。
認知症
人間と一緒に暮らすようになってわんちゃんの寿命も延びて来ました。
長生きするようになると、かかる病気も人間と似てきます。
認知症にかかったわんちゃんは、わけもなく吠えることがあります。
時間も関係なく、昼も夜も泣き続けることがあります。
こちらは動物病院に行くと、認知症の進行を抑えるお薬や夜鳴きを抑えるお薬がもらえたりするので、一度相談してみてくださいね。
他の犬の声などにつられて
他の犬とお散歩で会った時、お家の中で遠くからわんちゃんの遠吠えが聞こえた時、一緒になって鳴くことがあります。
遠くのわんちゃんとコミュニケーションをしているのかもしれません。
救急車の音は、わんちゃんの鳴く声の周波数に似ているので、つられて遠吠えをすることもあります。
こちらは、本能に従っての鳴き声なので、しつけで修正するのは少し難しいようです。
7つの吠える理由が分かって頂けましたでしょうか。
無駄吠えをやめさせるしつけ
わんちゃんにとって、どんな吠え声にも理由があります。
しかし、人間にとっては「無駄吠え」になってしまうのはどうしてでしょうか。
それは、人間と一緒に暮らすようになり、犬中心ではなく人間中心の生活になったからです。
人間と一緒に暮らすようになると、お互いというよりも、人間が快適に過ごす必要があります。
そのために「人間が不快に思う鳴き声をやめさせる」という意味の「しつけ」がいるのです。
では、どうすれば無駄吠えをやめさせることができるのでしょうか。
大切なことは吠える理由を見極めて対処することです。
欲求吠えに対するしつけ
遊んで欲しい、おやつが食べたい、散歩に行きたい…
色々な場面でわんちゃんが飼い主にして欲しいと思うとワンワン吠えて欲求を満たそうとします。
その都度欲求を聞いていると、主導権が人間ではなく犬に移ってしまいます。
犬は吠えれば飼い主は何でもいう事を聞いてくれる存在だと認識されると、欲求が出てきた場合はますます吠えて、飼い主は犬に従うようになります。
これでは本末転倒ですよね。
欲求吠えに対するしつけは、欲求吠えが出た場合、「犬がいることを空気のように無視をする」です。
始めは何度も何度も吠えて主張してくるでしょう。
今まで甘やかしていた場合は特にしつこいかもしれません。
でも、じっと我慢して!
そのうち犬は諦めて、吠えるのを必ずやめます。
その時がチャンス!
吠えなくなったことをほめてほめてほめたたえてください!
飼い主さんがわんちゃんを無視する行為は、わんちゃんにとって「飼い主との触れ合い」というごほうびが与えられないという、とても辛い「罰」になるのです。
わんちゃんは飼い主さんに触れ合ってもらえることが何よりの喜びなのです。
分離不安・恐怖・縄張り意識の吠え声のしつけ
飼い主と離れると吠えてしまったり、音に恐怖を感じて吠えてしまう。
そんな対処方法は、「慣れさせる」ことです。
お留守番になると吠えて困るという方もこのしつけをしてみましょう。
飼い主さんが少しの間離れてみる。
恐怖を感じるチャイムの音を鳴らしてみる。
縄張りと思っているところにわんちゃんにとって知らない人を入れてみる。
どちらも最初は吠えることでしょう。
しかし、何度も何度も繰り返していくと、慣れてきてちょっとの間吠えなくなる時があります。
その時がチャンス!
吠えなくなったことをほめてほめてほめたたえてください!
こちらも忍耐力が必要です。
少しずつ、ちょっとずつ慣らしてあげてください。
早くお留守番させたいからと、一気に1時間も飼い主さんがいなくなってしまっては、わんちゃんは余計に寂しくて鳴いてしまいます。
「吠えなくても大丈夫なんだ」とわんちゃんが認識し、「安心して大丈夫なんだ」と理解する。
吠えなかったら飼い主さんにほめてもらえる=ごほうびがあるんだ!とわかってもらえれば、この吠え声はなくなりますよ。
痛み・認知症の吠えの対処法
この2つの場合は動物病院に行って相談してください。
痛みがある場合は、吠え声の他に、震えているだとか、丸まって動かないなど、いつもと違った様子が確認できるはずです。
認知症の場合は、高齢になってきて同じところをぐるぐる回っているだとか、夜中に起きて動き回っているなどの症状が出ているはずです。
早めに動物病院に行けば早めに対処してもらえますので、躊躇なく行って下さいね!
最後に
いかがでしたか?
わんちゃんは吠えるものと理解していた方は少なかったのではないでしょうか。
人間社会で暮らしていくわんちゃんにとって、当たり前の吠え声を毎回飼い主さんに怒られていてはストレスが溜まってしまいます。
きちんと人間社会で生きていくためのルールという名の「しつけ」をして、お互いが楽しく過ごせる毎日にしたいですね!
長い記事を読んでくださってありがとうございました。
あなたとその隣にいるわんちゃんがもっともっと両想いで幸せになりますよう、願っています!