わんちゃんにご飯をあげて、美味しそうにガツガツ食べていたかと思うと、突然「ゲポッ!」と吐いてしまった!なんてこと、ありませんか?
人間にとって「ご飯を吐く」なんて一大事!
どうしよう、わんちゃんの体調が悪いのかな?
何か病気があるのかな?
そんな風に不安に思ってしまうと思います。
今この記事を読まれている方も、わんちゃんがフードを吐いてしまって困っているのではないでしょうか。
これを読めば、わんちゃんがフードを吐く原因や、どんな時に動物病院へ行ったらいいのか、対処法はあるのかが分かりますよ。
ぜひ参考にしてみて下さいね。
見た目で判断!2つの「吐く」
わんちゃんが食べたものを口から吐き出すといく行為は、実はとってもよく起こること。
これを全部「嘔吐」だと思っている方が多いでしょう。
実は、食べた物を吐くという行為には2つの違いがあります。
一つは「嘔吐」と呼ばれるもの。
もう一つは「吐き出し」と呼ばれるもの。
この違いからでも、食べ物を吐いた原因がどこにあるか、簡単に判別できます。
こちらは見た目で判断することができますよ。
犬が吐いた物を見ると、ある程度消化されている場合と、全く消化されていない場合があります。
医学的に、吐いたものが消化されている場合は「嘔吐」と呼び、吐いたものが消化されていない場合は「吐き出し」と呼んでいます。
嘔吐と吐き出しの違い
吐いたものが消化されている場合は嘔吐、吐いたものが消化されていない場合は吐き出しと呼んでいるとお伝えしました。
では、嘔吐と吐き出しの違いは何でしょうか。
嘔吐の場合、吐いたものが消化されています。
と、いう事は、食べたものが胃や胃に近い小腸まで達したけれども、何らかの異常があったために、外へ吐き出された行為です。
つまり、嘔吐は胃や腸管に何らかの異常があることが考えられます。
また、嘔吐は下を向いて吐く場合が多いです。
吐き出しの場合、吐いたものが消化されていません。
と、いう事は、食べたものが胃や胃に近い小腸まで達することなく口へと逆流した行為です。
吐き出しには飲み込みたくても飲み込めない「嚥下困難」という病気も疑われます。
つまり、吐き出しは食道に異常があることが考えられます。
また、吐き出しは、力強く前に飛ばすように吐く場合が多いです。
嘔吐された物を再び食べるわんちゃんはいませんが、吐き出しによって出されたものは未消化なので、もう一度食べようとします。
様子見の「吐く」
わんちゃんが吐いてしまってどうしよう…とアタフタしてしまうかもしれません。
でも、ちょっと落ち着いて下さい。
吐いた後のわんちゃんは、何事もなかったかのように元気していますか?
いつものようにご飯を食べますか?
いつもと様子が同じで、1回だけ吐いたぐらいなら心配いりません。
様子見で大丈夫でしょう。
わんちゃんは人間と違って吐きやすい生き物なのです。
オオカミが祖先のわんちゃんは、子犬にご飯をあげる時に、自分が食べて少し消化したものを吐き出して子犬にあげていました。
その名残もあり、自分の意志で吐くこともできるのです。
また、人間と違って、胃から食道までが水平なので、吐き出しやすいといった特徴もあります。
様子見でOK!吐く3つの原因
では、様子見で大丈夫な吐く原因を3つお伝えします。
散歩中に草など尖ったものを食べて吐く
わんちゃんが、散歩中に尖った草などを食べながら「ゲーッ!」と吐いた行為を見かけたことはありませんか?
これは、胃の中にある余分な食べ物や胃酸を、草を食べることで自分で胃を刺激して吐き出そうとしているもの。
体の中にある自分にとって「悪い物質を排出しよう」という整理現象ですので、繰り返さなければ問題ありません。
お腹が空きすぎて吐く
わんちゃんは、お腹が空きすぎて吐くことがあります。
この時、吐く内容物は白い泡状の液体である「胃酸」や、黄色い液体である「胆汁」であることがほとんどです。
うちのわんちゃんも、朝起きてしばらくご飯をあげるのを忘れてしまっていると、ゲーッ!と白い泡を吐いてしまう事がよくありました。
はじめはビックリしたのですが、お腹が空きすぎているサインだと知った後は、申し訳なくって、朝起きたら早めにご飯をあげるようになりました。
急いでご飯を食べ過ぎて吐く
お腹が空きすぎている際に、一気にご飯をガツガツ食べると、勢い余ってせき込むついでにフードを吐いてしまうことがあります。
特に短頭種と呼ばれる鼻ぺちゃさん達(パグ、シーズー、ブルドック、ボストンテリアなど)や、多頭飼いで競争しながら食べてしまうわんちゃんは注意してくださいね。
急がなくても大丈夫なように、ご飯を食べる環境を作ってあげると防げるかもしれません。
また、ドッグフードの粒の大きさを見直すのも手ですよ。
あまりに小さすぎるドッグフードの粒だと、何も噛まずにたくさん口の中に入ってしまいますので、むせて吐く原因になっていることもあるのです。
動物病院に連れて行く「吐く」
様子見の「吐く」と、動物病院に連れて行く「吐く」の違いは、わんちゃんの様子や吐いたものをしっかりと観察してください。
以下の様子が見られたら要注意!
すぐに動物病院に連れて行ってあげてください。
- 何度も繰り返し吐く
- 吐く以外に、熱や下痢などの別の症状がある
- お腹が痛そうに丸まっている
- 吐いた物に血が混じっている
- 吐いた物に異物が混じっている
- 吐いた臭いが便の臭いになっている
- 痙攣やよだれを垂らすなど、ショック症状が起こっている
ウイルス性の病気にかかっているかもしれません。
腸閉塞などで消化管が詰まってしまい、食べ物がお腹の中に入らず逆流してしまっている可能性もあります。
腸閉塞や異物を飲み込んでしまっている場合は、緊急の手術が必要になります。
早ければ早いほど、助かる可能性は高くなりますので、動物病院に行こうかどうしようか迷っている時間があれば、動物病院に電話をして支持を仰いでくださいね。
最後に
わんちゃんが吐いてしまうと、飼い主さんはビックリしてしまいますよね。
普段の様子と何か違った様子があれば、そこは飼い主さんの「カン」が正しいと思います!
「なんとなく元気がないんです」と、動物病院に行ったわんちゃんが、胃の中にボールを溜め込んでいた!何てことも聞きました。
飼い主さんに怒られるかも…と、わんちゃんも隠すのに必死だったのかもしれませんよね。
目で確認できる「吐く」という行為。
様子見で大丈夫か、今すぐ動物病院に行くか迷った時は、吐いた後のわんちゃんの様子や吐いた中身を確認してみてくださいね。
長い記事を読んでくださってありがとうございました。
あなたとその隣にいるわんちゃんがもっともっと両想いで幸せになりますよう、願っています!