犬の耳にできもの!ニキビかガン・腫瘍など原因を見極める方法はある?

犬 ニキビ ガン 原因

ワンちゃんの耳掃除をしていて「できもの」を発見したら、びっくりしてしまいますよね?
犬は全身の皮膚できものができますが、もちろん耳にもできます。

この記事では、そんな耳のできものについてお話ししていきたいと思います。

耳のできものにはどんなものがある?

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できもの」と一口に言っても色々な種類がありますが、大きく分けると以下のようなものがあります。

・腫瘍(良性、悪性)
・嚢腫
・ニキビ(皮膚病)
・マダニ

 

腫瘍は細胞が分裂して増殖していくもので、悪性のものはガンですね。
嚢腫袋状の組織の中に内容物が詰まっている状態のものです。
そして、犬のニキビは多くの場合、膿皮症という皮膚病のことを言います。

マダニについては、正確には「できもの」ではないですが、その見た目からできものと間違いやすいです。

ここからは、それぞれの特徴見分け方なとについてお話ししていきたいと思います。

腫瘍

犬は全身の皮膚に腫瘍ができますが、耳にできるのは比較的稀なケースです。
そして、耳の腫瘍のほとんど良性の腫瘍と言われています。

腫瘍の原因

耳の皮膚は、表皮真皮アポクリン腺などでできています。
それぞれでの組織腫瘍ができる可能性がありますが、ほとんどはアポクリン腺が腫瘍化することで起こります。

なぜ腫瘍ができるのかはよくわかっていませんが、中高齢の犬で起こる場合が多いようです。
良性の腫瘍の場合は、皮膚の慢性炎症が引き金となっているとも言われています。

腫瘍の症状

犬の腫瘍の主な症状には、以下のようなものがあります。

・イボ状のものができる
・耳垢が増える
・耳から出血や分泌物
・悪臭
・耳をしきりに気にする
・頭を振る

イボ状の見た目以外は中耳炎外耳炎など、他の耳の病気と共通しています。

イボ状の腫瘍たくさんできて、大きくなるにつれて炎症が起こり、化膿や出血、分泌物が出たりします。
また、耳の穴を塞いでしまうこともあり、通気性が悪くなって耳垢が増えたり、悪臭がすることもあります。

良性か悪成かは見た目では分からないので、病院で腫瘍の組織を採取して検査してもらうことになります。
悪性なら切除が必要ですが、良性の場合もあまり大きかったり数が多いと切除手術になることもあります。

嚢腫

真珠腫

嚢腫にも色々なものがありますが、比較的多いのが「真珠腫」です。
名前からも分かる通り、真珠のような白いできものができるのが特徴です。

外耳道や鼓膜の奥にある鼓室という場所で起こることが多いです。
鼓室にできたものが炎症を起こして中耳炎に発展することがありますが、真珠腫性中耳炎と呼ばれています。

耳血腫

真珠腫の他には、「耳血腫」というものがあります。
耳のケガや、耳を掻きすぎること、自己免疫疾患などが原因で起こると言われていて、耳の大きな犬種や立ち耳の犬種で多く発症します。

症状としては、耳介に嚢腫ができ、血液や漿液が溜まって膨れ上がります。
できものというよりは、耳全体が膨れ上がることが多いので、腫瘍や真珠腫とは区別がつきやすいかと思います。
耳が異常に膨れ上がって熱を持つので、犬は耳を触られるのを嫌がることが多いです。

ほとんどの場合は片耳だけにできますが、両耳にできることもあります。
放っておくと耳が変形して戻らなくなることもあるので、病院できちんと処置してもらう必要があります。

にきび(皮膚病)

犬のニキビと言われるものの多くは、膿皮症という皮膚病です。
この膿皮症は、犬の病気の中で最も発症しやすいと言われるほどよくある病気です。

犬の免疫が弱っているときなどに皮膚の常在菌が繁殖して炎症を起こします。
蒸れやすい場所にできるので、お腹や脇などのほか、耳にもできやすいです。

膿皮症は、細菌の種類などによっていくつかに区分されます。

・浅在性:2歳くらいまでの若い犬に起こりやすい。
・表在性:夏場にできやすい。
・皺壁性:短頭種に多い
・深在性:ジャーマン・シェパードに多い

膿皮症は、放っておくと感染がどんどん進んで皮膚の奥深くまで広がり、脱毛や強い痒みなどが出て、出血することもあります。

見た目の特徴としては、最初は毛包に赤いポツポツ(発赤)ができ、だんだんとニキビのような膿疱になります。
それが進行すると膿疱が破れてかさぶたになることもあります。

早い段階で治療をすれば治ることも多いので、早期発見が大切です。
お散歩の後などは皮膚を清潔にしてあげたり、日々のブラッシングをしっかりとしてあげるなどして予防してあげましょう。

マダニ

耳の付け根あたりできものができたと思ったら、できものではなくマダニだったという例があります。
マダニは体長3~4mmですが、動物に寄生して血を吸うことで小豆大ほどの大きさになります。
血を吸うので、色も小豆のような色になります。

草や木が多いところを散歩中に犬に寄生することが多く、特に夏場に増殖します。
夏は散歩の場所を選ぶなどのは注意が必要です。

痒みを伴うので、頻繁に掻いてしまって皮膚を傷つけてしまい、そこから別の感染症になる場合もあります。

犬の耳のできものの見分け方

ここまで、犬の耳のできものについて例を挙げてお話ししてきましたが、改めてそれぞれの特徴についてまとめておきたいと思います。
頭の片隅に入れておくと、いざという時に原因を見極めるのに役に立つかもしれませんよ。

腫瘍

・イボ状のものがたくさんできる。
・耳垢が増えたり、悪臭がする
・中高齢に多い

嚢腫

・白いできものは真珠腫の可能性がある
・耳全体が腫れるのは耳血腫の可能性がある

膿皮症

・赤いプツプツ(発赤)ができる
・お腹や脇などにもプツプツができる
・若い犬に多い
・夏場に多い

マダニ

・小豆のようなできものができる
・夏場に多い
・痒みがある

こうしてみると何となく見分けがつきそうですが、あくまでこれは目安です。
膿皮症だと思っていたら実は悪性の腫瘍だったなんてことになったら大変ですよね?
耳にできものを発見したら、早めに病院を受診するようにしましょう。

自宅で出来ること・気をつけたいこと

いかがでしたか?
皮膚病やマダニはある程度予防ができますので、日ごろから肌を清潔に保つなどして気を付けてあげてくださいね。
腫瘍についてはなかなか予防できるものではありませんが、特に高齢犬の場合は注意してみてあげたいものです。

耳のできものから他の病気につながるのを防ぐためにも、早期発見・早期治療を心がけましょう!

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