最近では、生でも食べられるような甘いトウモロコシなど、様々な種類のものが出てきていますね。
私は山の近くに住んでいるのですが、毎年夏になると、ご近所さんからトウモロコシをたくさん頂きます。
みなさん、ご自分で作っていて、とれたてを頂けるのです。
それはそれは新鮮で、茹でたりレンジでチンして頂いています。
加熱していると漂ってくるやさしい甘い香りに反応して、我が家のわんこはソワソワしてしまいます。
犬用のフードにも入っているし、大丈夫だろうとあげていますが、翌日は必ず糞にトウモロコシが混じっています。
消化されていないということです。
私のような経験をされている方も多いでしょう。
ここでは、犬にトウモロコシを与える時の注意事項や適量などを、飼い主さんの抱えるだろう様々な疑問とともに見ていきます。
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犬にとって、トウモロコシってどんな食べ物?

トウモロコシは、多くのフードにも原料にも使われています。
チョコレートやネギのように中毒になる可能性はないので基本的には問題ありません。
多くのフードでのトウモロコシの役割は、「かさ増し」です。
トウモロコシが色々なものに加工される時に出る「かす」を使ってかさ増ししています。
犬はもともとが肉食ですので、トウモロコシを積極的に食べさせる必要はないようです。
ただ、優れた栄養をもっており、少量与える程度でしたら良い効果も期待出来るかもしれません。
トウモロコシの甘さが好きな犬も多く、おやつ程度で少し与える程度に考えた方が良いでしょう。
トウモロコシに含まれる栄養
トウモロコシは栄養面でとても優れた食品で、上手く消化できれば犬にとっても栄養補給に良いと考えられます。
トウモロコシに含まれる栄養素の代表的なものをあげてみました。
- ビタミン(B1、B6、C、E、ナイアシン、葉酸など)
- ミネラル(カリウム、カルシウム)
- 炭水化物
- タンパク質
- 糖質 など
犬に考えられる効果
多く耳にするトウモロコシの犬に対しての効果は、便通に対してでしょう。
食物繊維も豊富なので、与え過ぎでなければ便通が良くなる傾向にあります。
また、ビタミンの中の葉酸(細胞の分裂や成長などを助ける)が豊富なので、妊娠中の犬や成長期の犬には良いでしょう。
カリウム(代謝活動・神経活動など、様々な生体機能を支える)も豊富で、脱水時などには良いとされます。
トウモロコシを犬に与える時の注意点

芯はあげても大丈夫?
芯は与えないでください!
トウモロコシの芯は、犬の誤飲ランキングの中でも上位に入るものです。
トウモロコシの芯は食物繊維のかたまりです。
先ほどもありましたが、犬はもともとが肉食で、進化を経て雑食になりました。
とはいえ、肉食よりの雑食なので、犬の腸は人間よりも食物繊維を消化することが苦手です。
がじがじかじって食べても消化出来ず、便として排出される可能性が高いのですが、出てこなかった場合は胃腸に残ってしまうこともあります。
うっかり大きいまま飲み込んでしまうと大変です。
食道に詰まった場合、詰まった部分が軌道を圧迫して呼吸困難に陥るケースがあります。
また、胃腸に詰まらせた場合、腸閉塞を起こす可能性があり、開腹手術・最悪の場合は命に関わる事態になることも考えられます。
なので、犬が万が一、芯を食べてしまった場合は、かかりつけの獣医さんにすぐ相談してください。
トウモロコシアレルギーってあるの?
稀にトウモロコシに対してアレルギー反応を起こす犬もいます。
アレルギーの症状として、
- 嘔吐、下痢
- 目や皮膚が赤くなる
- 体をかゆがる
- 脱毛 など
そのため、初めて犬にトウモロコシを与える時は、ほんの少量与えて体調に変化がないか様子を見てあげることが必要です。
食べてすぐ嘔吐や下痢がみられたら、その犬の体には合っていないということなので、与えないようにしましょう。
適量ってどのくらい?
体重・年齢・体質など犬によって個体差があるので一概には言えません。
一般的には、目安として粒の部分を10~15g程度(15kcal)くらいだと言われています。
食べ過ぎに注意!!過剰摂取でどんなことがおこる?
どんな食べ物でも同じですが、食べ過ぎは犬の体に悪影響ですので注意しましょう。
トウモロコシの過剰摂取によって、次のようなことが考えられます。
- 食物繊維が豊富で消化が悪いため、嘔吐や軟便・下痢の可能性。
- とうもろこし100gあたり99kcalと犬にとっては高カロリーで、炭水化物も豊富なので、肥満の原因にも。
どうやってあげるといい?
トウモロコシを粒のままあげると、犬はちゃんと噛まずに飲み込んでしまい粒のまま便として出てきてしまいます。
せっかくの栄養を吸収するためにも、細かく刻んだりすりつぶしたりしてあげると良いでしょう。
また、塩分過剰摂取を防ぐためにも、塩ゆでされたものは与えないようにしましょう。
なるほど!
トウモロコシ大好きなうちのわんこは、私たちが食べていると「おかわりください」の連発で、少しあげすぎていたかもしれません。
犬にとっての適量やメリット、デメリットを知ることは大事ですね!