え?ヨーグルトで歯磨き?初耳!
という方も多いでしょう。
実は最近、この「ヨーグルト歯磨き」がちまたで話題なのです。
なにしろヨーグルトは、犬にも人にも、虫歯や口臭予防に有効なんだとか。
ここでは犬にとってのヨーグルト歯磨きの効果、メリット・デメリットを調べてみました。
犬の虫歯・口臭の原因
まずは犬の口腔内のことを踏まえながら虫歯・口臭について知りましょう。

虫歯
犬はもともと、唾液の性質上、虫歯にはなりにくい生き物です。
しかし、そもそもが虫歯になりにくいため、万が一虫歯になってしまうと処置が大変です。
すなわち、予防が重要となります。
口臭
口臭の原因は、口内環境・腸内環境の悪化が主な原因です。
《口内環境の悪化》
口臭の原因のほとんどだといわれている歯周病のメカニズムを知りましょう。
食べ物を食べた後、そのまま放置することを繰り返すことで、歯垢(食べ物の細かいカス)が口内にたまります。
実はこの歯垢の中には、歯垢1mg中雑菌10億個という、ものすごい数の雑菌がいます。
しかも、犬の口内は弱アルカリ性で、雑菌の繁殖しやすい環境なのです。
こうして、歯と歯茎の間にたまった歯垢により口内に細菌が繁殖して、炎症を起こしてしまいます。
するとそのうち、細胞が発酵してガスを出し口臭となります。
さらに、炎症をおこしたことで歯茎が腫れ、膿みも出てきます。
また、歯垢と唾液中のミネラル分が混ざると、3日で歯石になります。
そして歯石に住みついた細菌により歯茎が炎症を起こします。
このようにして、歯周病はどんどん侵攻していき、口内環境は悪化していきます。
《腸内環境の悪化》
犬の腸内環境の悪化の原因は、主に精神的ストレスやフードの質が良くない・合わないなどです。
これにより、腸内の悪玉菌が極端に増え善玉菌が減ってしまうと腸内環境が悪くなります。
腸の中で悪玉菌が有毒物質を発生させるため、口臭が生臭くなってしまいます。
ここまで読んでいただいてわかるように、犬の口臭・虫歯対策には以下の2点が重要です。
・腸内の悪玉菌を減らして善玉菌を増やす
ヨーグルトが犬の口内にいい理由

ヨーグルトとは、そもそも、牛乳に乳酸菌や酵母を混ぜて発酵させてつくるものです。
なぜヨーグルトは犬の口臭・虫歯対策に有効だといわれるのでしょうか。
それは、ヨーグルトには
・善玉菌を増やして腸内環境を整える効果
このふたつの効果が期待できるからでした。
しかしLS1乳酸菌が含まれるヨーグルトは、市販されていないのです…
現在のところ、かろうじて、人間用の口腔ケア用品としてタブレットが販売されているのみでした。
ただ、腸内環境を整えてくれるので、口臭予防にはかなり効果的のようです。
犬とヨーグルト歯磨き

では、話題のヨーグルト歯磨きについてみてみましょう。
メリット
・ヨーグルトで歯磨きをすれば自然と体内に乳酸菌が入っていくので、腸内環境向上させて有害な毒素を排出できる。
また口臭予防になる。
・歯磨きを嫌がっていた子でも、ヨーグルトだと喜んで歯磨きを受け入れてくれる。
犬のヨーグルト歯磨きで気をつけたいこと
ヨーグルト歯磨きの方法を見ながらお話ししていきましょう。
①まずは基本的な歯磨きを。
ヨーグルトはもちろん無糖のものを使って下さい。
そして、ヨーグルトで磨くだけではなく、まずは基本的な歯磨きをしてよけいな汚れを除きましょう。
どうしても歯磨きが苦手でしたら、歯周病予防成分の入ったペースとなどを舐めさせてあげましょう。
※すでに固くなってしまった歯石は獣医の先生に除去してもらいましょう。
②無糖ヨーグルトで歯と歯茎、その境目を磨く。
布にヨーグルトを少量つけて磨きます。
その後、水を飲まずに10~20分放置するという方法も見受けられますが、歯は酸性に弱いため、あまりおすすめしません。
ある方は、普通に歯磨きをして、その後にヨーグルトを小さじ1杯程度なめさせているといいますが、その程度でも良いかもしれませんね。
また、ヨーグルトは食前に摂取するよりも食後の方が菌が生きたまま腸まで届くので、その点でも良いですね。
歯磨きが苦手なわんちゃんも、とても多いのではないでしょうか。
我が家のわんこも歯磨きが嫌いで、本当に苦労します。
でも、ヨーグルト歯磨きだったら大喜びで、逆におねだりされそうですね。