私の住んでいるところは標高が高く、毎年早いうちからお鍋やおでんが食卓に並びます。
そうなると欠かせないのが白菜。
地元の農家さんには巨大な白菜がたくさん陳列されていて、我が家でもかならず冷蔵庫に入っている食材です。
実はうちの柴犬は白菜が大好きで、白菜を冷蔵庫から取り出しただけでおねだりを始めます。
甘くて栄養豊富な白菜ですが、犬にとってはどんな影響があるのでしょうか。
白菜のメリットと注意点、あとおすすめの与え方についてお話しします。
犬が白菜を食べても大丈夫?
寒い冬が旬の白菜。
冬場が一番甘くて栄養価も高いのです。
中国ではその昔、冬場の健康維持のため薬膳の食材として使われていたほどの実力を持っています!
そんな白菜ですが、基本的には犬に与えても大丈夫な食材です。
むしろメリットいっぱいで、うれしい食材なのです。
白菜の栄養と効果
白菜は約95%が水分でできています。
含まれる栄養も豊富です。
- ビタミンC、K、B1、B2…免疫力向上、疲労回復、皮膚・粘膜を丈夫にする
- 鉄分…全身に酸素を運ぶ
- マグネシウム…骨・歯を強くする
- カリウム…利尿作用、塩分を体外に排出する
- カルシウム…骨・関節を作る
- 食物繊維…胃腸を整え便通をよくする、がん細胞の増加を抑える
- イソチオシアネート…発ガンを抑える、血栓予防、消化促進
また、カロリーが低いことも魅力のひとつです。
100gあたり14kcalなので、愛犬のダイエットにも使えますね!
犬にとってのメリット
もちろん、犬にとってもうれしい効果がいっぱいです!
豊富なビタミンCは、冬場の犬の免疫力アップに効果的です。
尿の色が濃い・少ないといった時に、カリウムの利用作用が助けになります。
水分が豊富なので、水分摂取量が少なくて涙やけや耳だれを起こしている犬にも良いようです。
また、白菜は食物繊維が豊富なのですが、白菜の繊維は比較的柔らかいため、加熱して柔らかくしてあげれば老犬にも安心して食べさせられます。
加熱により保温効果も高まるので、白菜は冬場にはもってこいの食材ですね!
犬に白菜を与える時に注意したいこと
与え過ぎないようにしましょう!
どんな食べ物でもそうですが、与え過ぎに注意して下さい。
犬が白菜の過剰摂取をすることにより、次のような心配がでてきます。
- 食物繊維の摂り過ぎで嘔吐・軟便・下痢の可能性
- 水分の摂り過ぎによる下痢
- 水分とカリウムの摂り過ぎでおもらし、トイレが近くなる
犬に白菜を与える際は、少量にしてあげてください。
アレルギー
白菜は比較的アレルギーは起きにくい食材ですが、ごくまれにアレルギー反応を起こす犬もいるようです。
犬が白菜を食べた後に、体をかゆがる・下痢・嘔吐・目の充血・皮膚の赤みなど、アレルギー症状が見られたら、病院に相談しましょう。
甲状腺に問題のある犬には与えない
白菜の辛み成分であるイソチオシアネートは、発ガンを抑えたり消化補助や血栓防止などのメリットがあります。
しかし、甲状腺ホルモンの取り込みや合成を阻害するという作用も持ち合わせています。
そのため、甲状腺に問題のある犬には白菜を与えないようにしましょう。
与える時の注意点
- 加熱調理することをおすすめします。
生でも少量であれば問題ないのですが、犬は食物繊維の消化が苦手です。
茹でたり蒸したりレンジでチンするなど、柔らかく消化しやすくして与えましょう。
- 消化をよくするため細かく刻みましょう。
大きなまま与えてしまうと、犬は咀嚼できないので消化不良を起こす可能性があります。
- 人の食べる鍋などを取り分けたりしないようにしましょう。
味がついていたりネギが入っていることが多いので、要注意です。
ネギは犬にとって、最悪の場合は命に関わるような危険な食材。
ネギの成分の溶け出した汁だけでも中毒症状を起こす場合もあります。
適量とおすすめレシピ
「どのくらい与えればいいの?」
「どうやって与えればいいの?」
「白菜与え過ぎって、どうやって見分けるの?」
おそらく飼い主さんが一番悩むところでしょう。
通常のご飯の与え方でも変わってくるので、次の2パターンをご覧ください。
ドッグフードをメインに食べている犬の場合
ドッグフードがメインのご飯で、トッピングで白菜を与える場合の目安の量です。
10kgくらいの中型犬…白菜50g程度
20kgくらいの大型犬…白菜90g程度
手作り食の犬の場合
普段から手作り食をしている飼い主さんはご存知だと思いますが、犬の手作りご飯の場合、次の比率が栄養バランスとして理想的といわれています。
ご飯全体量に対して、白菜も含めてお野菜は約20%ですね。
《これから手作り食を考えている飼い主さんへ》
今後、手作り食を考えていらっしゃる方は、参考までにこちらもご覧ください。
人と同じように犬にも個体差がありますので、下記のものを目安に愛犬にあわせて調整してあげましょう。
・一般的に言われている、犬にとって1日に必要な食事量
・環境省が推奨している、犬の一日の理想摂取カロリー表
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/petfood_guide/pdf/8.pdf
始めからカロリーとグラム数と栄養バランスを保とうとすると大変ですので、ドッグフードをベースにした、白菜ご飯メニューをご紹介します。
《おすすめレシピ》
フードにかけるタイプの、簡単ごはんです。
☆白菜とお豆腐のスープごはん☆
白菜 犬の体重に合わせた量(10kgの中型犬で50g程度)
鶏ひき肉 少量(10kgの中型犬で25g程度)
お豆腐 お肉と同量(10kgの中型犬で25g程度)
水 適量(具材が浸るくらい)
①白菜を細かく刻み、お豆腐は一口大か、もしくはフォークなどでつぶします。
②お鍋に水を沸騰させ、鶏ひき肉、白菜、お豆腐を入れます。
③白菜が柔らかくなり、お肉に火が通るまで煮込みます。
④フードにかけて、犬が食べられるくらいの温度まで冷まします。
フードがベースなので、栄養バランスは安心ですね。
白菜を与え過ぎ?どうやって見分ければいいの?
犬にも個体差があります。
目安の量を与えていても、その子の体には合わないかもしれません。
そんな時は、犬の便の状態を見て、与え過ぎなのかを判断しましょう。
便が緩かったら、与え過ぎかもしれません。
実際に自分でカロリー計算して組み立ててみたのですが、これが難しい…
ドッグフードはバランス良く組み立てられててスゴイ!!エラい!!って思いますよ!
でも、わんこの体を把握するためにも、一回やってみるととてもいい勉強になります。
ぜひお試し下さい!